メディア戦略

新マーケティング手法で復活を狙う、名門「ブライトリング」

航空時計の名門「ブライトリング」が、英投資ファンド「CVC」傘下となったのは2017年、厳しい経営環境の下、ブランド生き残りのための選択でした。新しくCEOに就任したジョージ・カーンが重要視しているのは中国市場とEC、新シリーズを発表するなど製品面で強化をおこなう一方で、興味深いマーケティング戦略を打ち出しています。

中国市場向けにアンバサダーを起用

ブライトリングも他の高級時計ブランド同様、各界の有名人をアンバサダーに任命、広報を担当してもらう戦略を取っています。面白いのは航空、探検、スポーツ、映画の各ジャンルに、それぞれ複数のアンバサダーを任命していること。映画のジャンルではブラッド・ピット、シャーリーズ・セロン、アダム・ドライバーの3人を起用。エレガントさを打ち出した新ラインナップ「プルミエ・コレクション」のアンバサダーとしているのですが、それは対世界でのこと。中国向けにはドライバーの代わりに、ダニエル・ウーを起用しているのです。

ダニエル・ウー(呉彦祖)とは近年では「ジオストーム」や「トゥームレイダー・ファーストミッション」に出演している中国系アメリカ人の俳優。1998年に香港映画でキャリアをスタートさせ、現在はハリウッドで活躍中です。そんな彼だけに中国での人気も抜群、微博(ウェイボー)のフォロワーは950万人を超えるといいます。中国向けだけに、わざわざ彼を抜擢、ブライトリングの意気込みが伝わってきます。

ECサイトで高額品を販売

またブライトリングは、ECサイトを阿里巴巴(アリババ)でスタートさせました。数10万円もする高額な腕時計とEC、相性はあまり良くなさそうなのですが、新たにマーケティング担当になったティム・セイラーは「実店舗は実体験する場所、ECは購入する場所」と発言。高級品においてもECの重要性は、これから高まってくると考えています。昨年末に立ち上げた中国のECサイトはアメリカに続くもの。実店舗網が十分ではないと考えている地域ではECにより力を入れていく方針です。

まとめ

マーケティングを担当するセイラーなる人物は、それまで巨大ブランドグループ・リシュモンでも同様の仕事で実績をあげました。リシュモンに加わる以前は、こちらもスイスの名門時計ブランドであるIWCの再建に力を発揮した人物です。今後のブライトリングはどうなるのか?彼の手腕に特に注目していきたいと思います。

執筆者 gisinosuke

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