ロイヤルカスタマーとは、とても簡単に言ってしまうと自社商品のヘビーユーザーです。
ロイヤルカスタマーは長期的に、自社商品をリピートしてくれますから、売上が安定するという観点で見て、当然とてもありがたい存在です。しかし、それだけではなく、この層の顧客は第三者に口コミで商品を勧めてくれる可能性も高く、長期的に大事にすべき、いわば優遇すべき顧客です。
ロイヤルカスタマーとは、具体的にどのような顧客を指すのか?どのように優遇すれば良いのか?そして、絶対にやってはいけないこととは?ここで解説します。
ロイヤルカスタマーにはお礼と感謝の印を
ロイヤルカスタマーの定義ですが、実ははっきりこれと決まったものがあるわけではありません。提供する商品・サービスの価格や妥当な購入頻度を考え、ロイヤルカスタマーと呼べるラインを、まずは社内で決定しましょう。
そのロイヤルカスタマーには、具体的にどのようなアプローチをすれば、満足度は高まるでしょうか?まず第一に「あなたはうちの会社にとって大事な顧客である」ことを知ってもらいましょう。ある区切り(○回以上の購入・会員として1年経過など)で、まずは感謝の手紙かメールを送る、というのも一つの方法です。
ロイヤルカスタマーのさらなる定着のためとして、感謝を形にするというやり方もあります。高額なプレゼントをする必要はなく、新商品・サービスの先行販売や特別割引、イベントへの優先参加権など、特別だと分かってもらうこと、会社との距離が縮まりさらに愛着を持ってもらえるものを提供できると良いでしょう。
絶対に忘れてはならないのは「感謝」?
ただ、一つだけ忘れてはならないことがあります。それは、ロイヤルカスタマーの優遇を「戦略」と強く捉えすぎて、本来ベースとなるはずの「感謝」を忘れてしまことです。ロイヤルカスタマーは長期にわたるヘビーユーザーであることが多いですから、実はこの層に熱烈にアプローチしても、売上が跳ね上がることは期待できません(ロイヤルカスタマー限定の高額商品があるのなら別ですが)。
「もっと売ろう」という意識が露骨に見えてしまうと、冷められてしまう可能性があります。あくまで、「上客に日頃の感謝の気持ちを伝え、絆をさらに深める」に留めるようにしてください。結果として、それは良い口コミをもたらしてくれたり、質の高い意見をもらえたりと、自社にとってプラスになるはずです。
執 筆:マーケティングワールド編集部