Webマーケティングニュース

あえてアナログなマーケティングで濃い見込み客を集める方法

インターネットの普及やスマホの普及により、ここ10年でマーケティング手法は急激に変化してきました。現在ではITを巧みに駆使したハイテクなWebマーケティングが常識となっています。そういった高度なマーケティング競争ばかりに注目が集まりますが、こんな時代だからこそあえてアナログなマーケティングを行うことも面白い試みだといえます。今回は、筆者が以前Webサイト運営をお手伝いしていた小さな自動車工場のアナログマーケティングの事例をご紹介します。 

昔ながらの職人気質なアナログ社長

この小さな自動車工場の社長は、絵に描いたような昔ながらの職人気質な人でした。強面で、口下手で、短気で、面倒なことは大嫌いで、ようやく手にした携帯電話はもちろんガラケー。パソコンなんてほとんど触ったことがなく、会社に1台だけあるパソコンも社員がたまに使う程度で社長はまったく使えないという状態でした。

そんなアナログ社長ですが、さすがに時代の流れに乗り遅れていることに気付いたのか、「会社のホームページを作りたい」と依頼してきてくれたのです。きっと社長にとってはすごく大きな一歩を踏み出した瞬間だったに違いありません。 

ホームページの作成も手書き文章の書き起こし


ホームページ作成の依頼を受けたのはよかったのですが、通常Wordやテキストファイルでいただくことの多いホームページに掲載する情報も、なんとすべて紙に手書きの文章を手渡しでいただくことになりました。パソコンを使えないのだから仕方ないのですが、メールですり合わせができないのは想像以上に手間がかかりました。ホームページを作るとなってもパソコンを覚える気は1ミリもないようで、その後の更新も毎回ナマ原稿を工場まで取りに行くというものでした。近所とはいえなかなか非効率なやり取りです。 

今時メールで問い合わせができない会社

ホームページは無事完成したのですが、そのホームページには1つ大きな問題点がありました。零細とはいえ企業のホームページなのに、メールアドレスの記載がないのです。もちろん問い合わせフォームもありません。これは社長の意向だったのですが、「メールなんて面倒だからやりたくない」という信じられないような発言からこのような仕様になりました。では連絡手段はどうするのかというと、「電話のみ」ということで、電話番号のみ辛うじて掲載させていただきました。 

連絡手段を電話のみにした結果


連絡手段は電話のみという今時珍しい会社のホームページですが、作成してからしばらくは営業電話以外ほとんど問い合わせのない状態が続きました。しかし1年ほど経過し、サイトも良い具合に育ってきた頃から突然電話が鳴り止まなくなったのです。「ホームページを見た」という個人のお客さんたちから、次々と自分の車もホームページに掲載されている車のようにカスタムしたいと電話がかかってきたのです。

実はこの社長、ただの自動車工場のおじさんではなく、かなり個性的なカスタムカーをつくることが趣味の社長だったのです。そういった個性的な車の写真や、カスタムの工程などをホームページで紹介していたら、それを見たお客さんが電話で問い合わせてきたのでした。しかも、具体的にカスタム案が固まっていて、すぐにでもお願いしたいというようなお客さんばかりだったのです。これには社長も驚き、嬉しい悲鳴をあげることになりました。 

アナログだからこそ生まれた結果

何故こんな濃い見込み客ばかり集客できたのかというと、連絡手段を電話のみに絞ったからだったのです。メールで問い合わせができた方が、気軽に連絡できるので広く見込み客を獲得できた可能性は高いですが、あくまでも「広く浅く」という集客だったはずです。それに比べ間口を限りなく狭くしたことで、「狭く深い」集客に繋がったのだと考えられます。わざわざ得体の知れない小さな町工場に電話をかけてくるくらいなので、前のめりでやる気満々なお客さんばかりを集客できたのです。結果論ではありますが、このように間口を狭くすることで予め見込み客を篩いにかけることに成功したのでした。 

それでもやっぱりメールは必要?

この小さな自動車工場のマーケティングは一見上手く行った好例のように感じますが、すべての企業に当てはまるとは限りません。社長がマニアックなカスタムカーを作る趣味があったことで、ニッチな分野で濃い見込み客を集客できましたが、それがなければまったく集客力のないホームページになっていた可能性もあります。

こういった特別な個性を持っている企業であれば間口を狭くしても大丈夫かもしれませんが、そうでないなら広く浅く見込み客を拾っていった方が効果的でしょう。また、この企業が従業員数人の小規模企業だったからこそ成り立ったことでもあります。大規模な企業で絶え間なく受注するほどの集客力とはいえないからです。様々な条件が重なって上手くいった例であり、基本的にはやはり問い合わせフォームはあった方が良いでしょう。 

まとめ

結果論とはいえ、この時代に窓口が電話のみというアナログなマーケティングが上手く行ったことは、マーケティングにはまだまだ様々な可能性が秘められているということを考えさせられる良いきっかけになりました。現在この社長は豊富な自社案件を抱えることになり、「もう下請けはやりたくない」と話すほどになっていますが、パソコンやインターネットのことを覚える気はまだなさそうです。 
 
執筆者:竹内洋樹
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